
村上春樹の初期の短編小説集。
今回はそのなかの「ハンティング・ナイフ」という作品について。
語り手である「僕」は夫婦で海辺のコテージに泊まりにきていて、近くには米軍基地があるようです。
コテージは4部屋あり、隣には親子づれ(60くらいの母親と28、9の息子)が泊まっている。
息子は車椅子に座っている。
最後のほうで、夜中に「僕」がコテージの外に出ると、その車椅子の青年と出くわします。
そこでの会話がこの作品のなかで一番印象的でした。
青年は家族のことを話したあと、「見ていただきナイフがある」と言ってナイフを出します。
ナイフが象徴していることは何なのか?
それは読み手がそれぞれ考えることなのかもしれません。