書評 村上春樹「回転木馬のデッド・ヒート」(講談社文庫)①

村上春樹 1985年初版の短編集です。8篇の短編小説がおさめられています。

ですがその8篇の短編小説の前に「はじめに・回転木馬のデッド・ヒート」という文章があって、これがなかなか興味深い文章になっています。

「ここに収められた文章は原則的に事実に即している。(中略)まったくの事実とはいかないけれど、それでも話の大筋は事実である。」(本文より)と言っているのです。

またそれらの一連の文章を長編にとりかかるウォーミング・アップのつもりで書きはじめて、最初のうちは活字にするつもりがなかったと言ってます。でもそれらは「話してもらいたがっている。」と(村上春樹は)感じた。

だから書かずにいられなかったのでしょう。「マテリアルはあくまでも事実であり、ヴイークル(いれもの)はあくまでも小説」(本文より)というかたちで。村上春樹はそれをスケッチみたいなものだと言います。

そのあとも村上春樹の「書くことへの思い。」みたいな文章が続いて興味深いです。短い文章ですが。

短編のなかのひとつについて書評を書こうと思ったのでが、今回はこれで終わりにします。

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この記事を書いた人

はじめまして。会社をセミリタイアし、現在第二の人生を模索中です。読書と日常生活について投稿していきたいと思います。

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