書評 村上春樹「女のいない男たち」(文春文庫)

村上春樹の短編集。アカデミー賞を受賞した映画「ドライブ・マイ・カー」が収められている短編集です。

ですが今日は「ドライブ・マイ・カー」ではなく「独立器官」という短編について。

その前に村上春樹ですね。もう言わずとしれた大ベストセラー作家です。「ノルウェイの森」が大ベストセラーになったのは、私が大学生の頃でした。

一時期は村上春樹が新刊を出すと店頭から在庫がなくなるなんてこともありましたからね。もうそんな作家出てこないんじゃないですかね。インターネットによって本の読み方も変わってますし。

さて「独立器官」という短編について。

小説の語り手は谷村という作家。その作家が52歳の美容系の医師、渡海医師と知り合います。

渡海医師は結婚に興味がなく、これまで既婚、未婚問わず女性との関係をた交際する女性に不自由したことがありません。

そんな彼が一人の既婚女性と交際することになり、恋に苦しみ・・・、という物語です。

渡海医師からアドバイスを求められた谷村は言います。

「恋をするとはそもそもそういうことなんです。(中略)ごく一般的な人生のひとこまです。」

でも結局アドバイスは役に立たず・・・。

この小説、語り手は実話だと言ってます。語り手が村上春樹だとしたら本当に実話かもしれませんが、単に語り手に実話だと言わせているだけなら実話でないかもしれません。

興味があればぜひ 村上春樹「女のいない男たち」はこちらから。

(やっぱりいいですね、村上春樹の文体は。「ああ村上春樹を自分は今読んでいる」という気持ちにさせてくれるし、それがとても気持ちいいんです。いくつになっても。)

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この記事を書いた人

はじめまして。会社をセミリタイアし、現在第二の人生を模索中です。読書と日常生活について投稿していきたいと思います。

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